スポーツ バスケットボールと眼の怪我 Ⅱ 防護
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バスケットボールどきの防護用アイウェア
■防護用アイウェア
バスケットボールの選手は、すべての年齢で眼の損傷を受けやすい。NBAの97%の選手は、眼の損傷時にアイウェアをしていなかった。装着していても、それがはずれたために眼瞼に損傷を受けた場合もある。防護用アイウェアを装着することにより、全眼損傷の90%は防止することができるといわれている。バスケットボール用のプロテクターはすでに市販さqれており、眼に危険な外力が加わる前に、その力を分散させて眼の損傷を防いだり、小さくしたりすることができる。そのためには、普通のプラスチックやガラスに比べて耐衝撃性においてすぐれているポリカーボネート製のものを使用すべきである。これらの防護用具の基準は、規定されており、遵守されなければならない。矯正処方が必要な選手に対しては、注文でポリカーボネート製のレンズがつくられる。
一般に使用される眼鏡やコンタクトレンズでは眼の防御はできない。われわれは、眼球の損傷を防ぐために、3mm厚のポリカーボネイト製レンズと壊れないフレームでつくられた認定スポーツ用ゴーグルの使用をすすめている。矯正の必要のない選手、あるいはコンタクトレンズを使用している選手には、型抜きでつくられたポリカーボネートのスポーツフレームと厚さ3mmのポリカーボネート製のプラノレンズ(処方の必要のない度なしレンズ)の防護用アイウェアがすすめられる。矯正の必要な選手には、スポーツフレームと処方された3mm厚のポリカーボネートレンズが必要である。適正にフィットするということは防護用具にとって最も肝心なことである。スポーツフレームは眼窩部を完全にカバーし、ブリッジと両側のテンプル(眼鏡のツル)も正しくフィットしていなければならない。さらに、レンズが内側(眼に向かって)にはずれないように安全なレベル(レンズ枠)でなくてはならない。
多分、バスケットボール(他の競技についてもいえると思われるが)における防護用ゴーグルの使用について最もわかりやすい説明は、左写真Kareem Abdul-Jabbar のイメージであろう。彼が、いまでは有名なゴーグルを装着しはじめたのは、彼が6度目の角膜擦過創を経験した後であった。適正なゴーグルをみつけるために試行錯誤を繰り返し、ついに彼が望む十分な周辺視野が得られ、使用中もくもらず、装用感も満足できるゴーグルを探しあてた。Kareem は本のなかで、”ついに私は役に立つゴーグルをみつけた。そして、相手選手の爪がゴーグルのレンズに当たるクリック音を感じるたびに、ゴーグルの価値を感じている”と述べている。彼はこれからもゴーグルをし続けるかと聞かれると”もちろん、いまでは、これが私の目玉の一部なんだ”と答えている。
■シーズン前の眼の検査
鋭い視力、視覚能力、すばやい眼と手の協応動作、そしてさらに俊敏な反応時間は、選手の競技能力を支えるのみでなく、スポーツ外傷の危険性を減少させることができる。バスケットボールのシーズン前の身体検査には眼科的な精査も含まれるべきである。この検査の目的は、現在の視力を測定し、運動能力を低下させている視機能の欠陥を矯正し、コーチングスタッフと連携をとって、見る能力を運動能力に十分反映させることである。開幕前に眼窩検査をすることにより、コーチや選手達を教育し、防護用アイウェアの必要性を示す機会を設けることができる。シーズン前の検査は、損傷を受けやすい素因をもつ選手や、たとえば脳振盪の存在を疑わせる瞳孔不同や眼振のように、他の疾患の徴候となる症状をもつ選手、あるいは、現在の状態についてさらに観察や治療が必要となる選手に対して、十分注意をはらわなければならない。
防護用アイウェア
■はじめに・・・
ご使用される皆様に安全、且つ楽しくご使用いただく為にも、一読いただければ幸いです。このスポーツグラスは、球技などのスポーツで眼の安全を促進する「ゴーグル」の中心的存在です。1978年、最初にRX(度付き)可能な保護眼鏡を初めて紹介しました。アメリカでは、2001年のレポートによると、スポーツ時に救急治療を必要とする眼の怪我は3万8000件以上もありました。スポーツ人気が増すに従って、選手の目の怪我は驚くべき速度で増加しています。ですが・・・、スポーツ界では運動技能能力(バランス・反応速度)が重視されることが多く、「視覚:スポーツビジョン」に対してまだまだ不認知な傾向があります。
試合中における手や肘の接触と同様に、ボールが眼に当たった衝撃は、運動選手の視覚にとって大変脅威なものです。スポーツ選手は、個人の年齢・体格・技能レベルにかかわらず、「眼を負傷しない」ということは大前提なのです。
ポリカーボネートレンズやNXTレンズと組み合わせたこのゴーグルは、品質安全基準のうち、ラケットボールの規格:「ASTM F803衝撃テスト」にもクリアしています。
■ASTM F803ー11規格適合品とは
American Society for Testing Materials.(ASTM International:米国材料試験協会)で制定した規格のことです。そのテストの1つに、スカッシュボールでのテストがあり、90マイル/h (40m±2m/秒)の速度でスカッシュボール(直径40mm±0.5mm、重さ24±1g)を、人頭に装着したプロテクターに、正面(レンズ中央)、フレーム上部、フレーム下部、角部、側面部に当て、レンズの脱落、へこみ、フレームの破損がないことが条件であり、非常に厳しいテストにおいて合格した場合のみ適合品となります。
日本ではスポーツ外傷と眼損傷の因果関係、スポーツにおける眼の防御、スポーツに必要な視機能、屈折矯正とスポーツの関係など詳しくまとめた本は少ない。スポーツ大国アメリカでは、スポーツを眼科学から分析しようとする試みはかなりの歴史があるようである。以上、上記に記載させていただた参考文献はアメリカ発 SPORTS OPHTHALMOLOGY書(著者Bruce M.Zagelbaum)によるものです。
Made in Japan
RECーJPN61 サイズ:53
カラー:PLBK パールブラック
RECーJPN61
サイズ:53
カラー:PLBL ジャパンブルー
1型4色 日本モデル
サイズ:53
カラー:MTBK マットブラック
1型4色 日本モデル
サイズ:53
カラー:MTNB マットネイビー
1型4色 日本モデル
カラー:BLACK/BLUE
交換パッドは、付け外しを頻繁にしますと破損の可能性があります。通常は付けたまま外さずにご使用ください。
■結論
バスケットボールは、スポーツ眼損傷の発生数が最も高いとされている。幸いにも、これらの損傷のほとんどは、眼周囲の軟部組織に対するもので眼球そのものに対するものは少ない。ラケットを使うスポーツに比べると、永久的な機能障害をきたす損傷は比較的まれである。バスケットボールでは、センターの選手が最も眼損傷を受けやすいが、それはおそらく、コート内における選手の位置、および多くの危険な外力にさらされる機会が多いということによると思われる。市販されているポリカーボネート製のアイプロテクターは眼球損傷の予防に有効である。不幸なことに、どのレベルのバスケットボールでも、このような防護用ゴーグルの使用を要求しているルールはない。もし若い選手がKareem Abdul-Jabbar がどんな靴をはいているかに興味をもつと同じように、彼が何を、そしてなぜ、眼に装着しているかに関心をもてば、多く発生している眼損傷は著しく減少するであろう。
■バスケットボールの歴史
近代バスケットボールは、1891年、後に医者となったJames Naismith 牧師によって、自分の教区の人たちのために冬季の屋内レクリエーションとして考え出された。そのルールや戦術は、New England でポピュラーなスポーツであったアイスホッケーやサッカー、フットボールから採用された。初期の競技は、1チームの選手は9名で、2チームで試合が行われ、館内の両側の壁に固定された”桃の籠”にサッカーボールを”トス”して入れて得点するゲームであった。19世紀の終わりに1チーム5名の選手による競技として、大学対抗戦(インターカレッジ)に採用された。初期のルールでは、スポーツ外傷の発生を抑えるための規則は、他のチームスポーツを参考にして考えられた。ゲーム規則のまえがきに”もし攻撃側がボールを持って走ることがなければ、それに対する激しいタックルも必要なく、したがってラフプレーは妨げる”と記されている。そのころのバスケットボールでは、おもしろいことに初期にはアイスホッケーのような”ペナルティボックス”があり、相手に対して接触プレーをした選手は、次にどちらかに得点があるまでボックス入りをしなけらばならなかったと伝えられている。今日バスケットボールはスピードのある競技で、意図的でなければ接触プレーも許されている。縦74フィート(22.7m)、横42フィート(12.8m)のサイズから、大学やプロ用の縦94フィート(28.7m)、横50フィート(15.2m)の広さのコートで、年齢、性別を問わず競技を行っている。バスケットボールは、米国のスポーツとしてユニークな性格をもっている。それは、走り、ジャンプし、投げ、捕球し、ドリブルをしてシュートする技術すべてを選手1人1人がもつことが期待されていることである。レクリエーショナルな”ビックアップ・リーグ”や、屋外”ストリートボール”3オン3リーグ、さらに”ドライブウェイゲーム”などの人気が高くなっていることもあり、実際のバスケットボール人口を正確に調査するのは困難である。
■参考までに、視覚とスポーツビジョン
①静止視力:
止まっているものを見きわめる能力。スポーツに必要な見る能力の基礎。この静止視力を低下させる近視、遠視、乱視など異常が明らかになったときは、すみやかにレンズによる矯正をすることが大切です。また、左右両眼の視力差が大きいときも、矯正して視力差をなかさなければなりません。
②動体視力:
眼の前に近づいてくるものや眼の前を横切るものをしっかり見る能力。
③眼球運動:
高速で動くものを目で追いかける能力。
④深視力:
距離感や位置のちがいを正しく見きわめる能力。
⑤焦点調節/輻輳開散能力:
遠近を交互に見るときに、すばやく眼のピント合わせをする能力。
⑥眼と手・足の協調性:
見て得た情報により、手や足ですばやく反応する能力。
⑦周辺視力:
眼のはし(視野の周辺)に映るものをキャッチする能力。
⑧瞬間視:
一瞬見て多くのものを見きわめる能力。
⑨視覚化能力:
プレー、パフォーマンスを頭の中で想い描く能力。
⑩コントラスト感度:
わずかなコントラストのちがいを見分ける能力。
⑪光感度:
暗さやまぶしさの中で視力を発揮する能力。
⑫利き目と利き手・足の関係:
プレー、パフォーマンスに、有利不利が生まれる。
⑬視覚集中力:
あらゆる見る能力を最大限に発揮するための集中力。
■参考までに、バスケットボールの歴史
近代バスケットボールは、1891年、後に医者となったJames Naismith 牧師によって、自分の教区の人たちのための冬季の屋内レクリエーションとして考え出された。そのルールや戦術は、New England でポピュラーなスポーツであったアイスホッケーやサッカー、フットボールから採用された。初期の競技は、1チームの選手は9名で、2チームで試合が行われ、館内の両側の壁に固定された”桃の籠”にサッカーボールを”トス”して入れて得点するゲームであった。19世紀の終わりに1チーム5名の選手による競技として、大学対抗戦(インターカレッジ)に採用された。初期のルールでは、スポーツ外傷の発生を抑えるための規則は、他のチームスポーツを参考にして考えられた。ゲーム規則の前書きに”もし攻撃側がボールを持って走ることがなければ、それに対する激しいタックルも必要なく、したがってラフプレーは防げる”と記されている。そのころのバスケットボールでは、おもしろいことに初期にはアイスホッケーのような”ペナルティーボックス”があり、相手に対して接触プレーをした選手は、次にどちらかに得点があるまでボックス入りをしなければならなかったと伝えられている。
今日、バスケットボールはスピードのある競技で、意図的でなければ接触プレーも許されている。縦74フィート(22.7m)、横42フィート(12.8m)のサイズから、大学やプロ用の縦94フィート(28.7m)、横50フィート(15.2m)の広さのコートで、年齢、性別を問わず競技を行っている。バスケットボールは、米国のスポーツとしてユニークな性格をもっている。それは、走り、ジャンプし、投げ、捕球し、ドリブルをしてシュートをする技術すべてを選手1人1人がもつことが期待されていることである。レクリエーショナルな”ビックアップ・リーグ”や、屋外の”ストリートボール”3オン3リーグ、さらに”ドライブウェイゲーム”などの人気が高くなっていることもあり、実際のバスケットボール人口を正確に調査するのは困難である。