度付きスポーツグラス&メガネと目の保護グラス

例えば、サバイバルゲーム時の保護メガネや、サッカー・バスケットボール・ラクロス・アメリカンフットボール時等の度付きゴーグル、学校・クラブチームのスポーツによる眼損傷の予防としての保護用度入りグラスをご提案。

スポーツ用グラスと視力と視機能について

子供から大人までの野球、ゴルフ、スキー、オートバイ、サーフィン等のスポーツ競技は、運動能力だけでなく、目の能力も大変重要と言われています。この様な競技に合ったスポーツグラス選びも大切です。

スポーツグラス度入りの選び方

スポーツの競技(種目)をされる方が全員「目が良い」とは限りません。スポーツ競技時のメガネのフレームやレンズ、サングラスの度付き選びは、競技におけるパフォーマンスの成果が違ってくることご存知ですか。

スポーツゴーグル、サングラス、メガネ等取扱品

スポーツ競技に合ったサングラス、ゴーグル、保護グラスや、普段眼鏡を掛けておられる方に合ったメガネ、度付きサングラス、度入りゴーグル等、様々な競技用途に合った、フレームやレンズ、カラー特性選びをご提案。

スポーツグラス相談室 

プレー中の快適な保護メガネ、サングラス、ゴーグルや、普段眼鏡を掛けておられる方々のメガネ、度入りサングラス、度付きゴーグル等の製作に当たっての様々な問題のご相談にお答えします。

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スポーツ 野球と眼の怪我 Ⅲ

2015年2月25日 – 10:05 AM

眼の怪我を防ぐためのスポーツビジョン訓練も大切・・・こちらへ

野球、ソフトボールほどスポーツビジョンのすべての能力を必要とするスポーツはありません。高速で投げ出される小さなボールを正確に打ち、やはり高速で飛ぶ打球を確実にキャッチするには、「動体視力」「眼球運動」「焦点調節/輻輳・開散」など高い能力が求められるでしよう。また、バッティングや守備は、眼で見たボールに対して、腕でバットをふったり、フットワークで反応してグラブを出したりするわけですから、「目と手・足の協調性」が大きくかかわると思われます。そして内・外野手のスローイングは、距離感と方向性が重要になるので、「深視力」「周辺視力」の能力が欠かせません。視機能の必要レベルを5段階で表示すると ①.静止視力=3 ②.動体視力=1 ③.眼球運動=5 ④.焦点調節/輻輳・開散=3 ⑤.深視力=5 ⑥.瞬間視=1 ⑦.眼と手・足の協調性=5 ⑧.周辺視力=5 ⑨.視覚化能力=5 ⑩.視覚集中力=5 であります。・・・こちらへ

若い人たちでは、スポーツによって起こる眼の損傷の第一原因は野球であり、恐ろしい損傷が起こり続ける。野球による眼の損傷は、ボールの直撃や他の選手との衝突によって発生する。このような損傷のほとんどは、保護用具の使用を義務化することで防ぐことができる。

[野手について]

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3塁手は野手のなかでもホームプレートの最も近くに立っており、ときには自分の身体でボールを止め、うまくさばくこともある。3塁手や1塁手に向かって鋭いライナーが飛んでくることもあり、眼をボールから離さずすばやく反応しなければならない。それに比べて遊撃手と2塁手はホームプレートからやや離れているので、打球に対する反応に余裕がある。外野手は、バッターから最も遠くにいるので打球に当たる確率は最も低いが、ときには太陽の眩しさやスタジアムのライトで打球を見失うこともある。野手は、野手どうしやランナーと、場合によっては壁と衝突する可能性もある(たとえば、外野のフェンスとの衝突)。これらはすべて損傷を引き起こす可能性がある。

[走者について]

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ベースをまわっている選手は、次のベースを奪おうとしてフルスピードで走っている。試合中、選手は常に次のペースを狙っている。ヘッドスライディングは、ここ数年間で非常に一般的なものになり、スライディングを行う選手が、ベースや野手の下半身(膝、脚、足など)で、眼や顔の損傷を受けるリスクが高くなった。Zagelbaum<リンク表示後翻訳を操作> らのメジャーリーグについての研究では、2塁に盗塁したときカバーに入った遊撃手の膝と衝突して眼窩に損傷を受けた選手が報告されている。この衝突により、手術を要する頬骨骨折、眼瞼の挫傷、結膜下出血を引き起こした。選手は、スライディングするときにほこりを巻上げることが多いので、眼の中に異物が入る危険性がある。最後に、スライディングするランナーはカバーに入った野手、とくにホームプレート上のクロスプレーのときにキャッチャーと衝突することがある。この状況では、相手チームのキャッチャーは常に自分の身体でホームプレートをブロックしているので、激しい衝突の可能性が大きい。

[審判について]

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New York 州のCooperstown にある野球殿堂には、審判と警察官を比較するコーナーがある。両者はともに同じようなブルーのユニフォーム着ており、その専門性のゆえに尊敬され、自分の任務を遂行する際に完全な権力をもち、仕事に生涯を捧げるほこりに満ちた人物である。しかしながら、類似点ばかりではない。警察官は、いい仕事をすればある種の報酬が期待できるが、審判には何の勲章や称賛もなく、”ありがとう”の一言さえもない。うまくやればやるほど目立たなくなり、ミスジャッジのときだけまわりの注意を引き、悪い評判がたつ。審判はグランドに立っているが、1人だけはキャッチャーの後ろに立っている。その任務は、ピッチャーが投げたボールがホームプレート上を通過するときにボールを目で追い、バッターが打たなければボールがストライクかのジャッジをすることである。審判のほんの60~90cm(2~3フィート)前にスウィングしようとするバッターが立っており、ファウルチップのときはボールがすさまじい勢いで審判を襲うこともある。審判は、自分の身体のほとんどをキャッチャーの後ろに隠すことができるが、顔はすべて危険にさらされている。幸い、審判は顔を保護するマスクをつけている。

[観客について]

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野球の試合を観戦するためにやってきたファンはスタンドに座り、ひいきのチームを応援する。ゲーム中は椅子に深く座りリラックスしている。ゲーム中、高速の打球がスタンドに数多く飛び込んでくる。まれではあるが、バッターの手から滑ったバットがスタンドに飛び込むこともある。5万人もの観客がみているプロ野球の試合では、観客にも医学的処置を要する可能性があることは注目に値する。1995年のシーズン中には3塁側のスタンドに座っていたファンの眼をファウルボールが直撃したため、眼球が破裂し手術をしなければならなくなった例もある。別のケースでは、ある選手の妻がファウルボールに当たった後入院した例もある。

[ゲーム用具について]

35063910_220x165・バットとボール

メジャーリーグの選手は木製のバットを使わなければならないが、大学選手、ユースリーグなどの選手はアルミニウム製の金属バットを使用している。金属バットの打球は、木製バットの打球よりも強烈でスピードが速い。1884年に最初のLouisville Slugger製のバットがPete Browning のためにつくられた。それは、長さ約94cm(37インチ)、重さ約1.4㎏(約48オンス)のバットであった。現在は880~935g(31〜33オンス)のバットが普通である。バットの重さには制限はないが、コルクなどの補強材は用いられていない。ところで、選手がバットにコルクを取り付けたがるのは、バットが軽いほどスィングがすばやくなるからである。スィングが速ければ早いほどボールの飛距離は伸びる。一方、バットが太いほどボールが当たる面は大きくなる。

メジャーリーグのボールの標準は、重さ142~149g(5〜5.25オンス)、円周約23〜23.5cm(9〜9.25インチ)の基準に適合しなくてはならず、これは50年間ほとんど変わっていない。ゴムで被われたコルクの芯のまわりに337m(369ヤード)の毛糸と綿糸を巻きつけ、それにゴムセメントでコーティングを施し、その外側を牛革2片で被いきっちりと縫い合わせて作る。多くのユースリーグのボールは、合成の糸か鋳型のプラスチックでつくられている。スカッシュボールに比べてやや大きめの公認ボールは、眼窩にぴったりはまったり眼球を直撃することはほとんどなさそうである。他の野球用品に比べて、バットとボールは長年にわたってほとんど変化していない。飛距離などはそのままでインパクト時の力を減少させるために、ボールの硬さと圧縮性の改良がおこなわれてきた。これらのよ軟らかいボールは、損傷の減少要因(reduced injury factor:RIF)ボールと呼ばれている。このRIFボールの芯は、より広い面を圧縮し、インパクトの衝撃を長い時間かけて弱くしている。この軟らかいボールが死亡や重症のケースを減少させる可能性はあるが、眼の損傷の発生率やその程度に及ぼす影響は何も研究されていない。

279-5571・打者のヘルメット

バッターのヘルメットはBranch Rickey の発明である。1952年にAmerican Baseball Cap Company がヘルメット(当時、何人かの選手がかぶっていたキャップライナーにとってかわるもの)を製作するために誕生し、Charles Muse、Joseph O”Toole, Edward Crick の3人がヘルメットの製作に協力した。1953年にPirates (パイレーツ)がバッター用ヘルメットを最初に用いた。ナショナルリーグは1956年のシリーズにヘルメット着用を義務づけ、アメリカンリーグはその2年後に実施した。フラップヘルメットは、1970年代のはじめころマイナーリーグで採用され、1983年にメジャーのルーキーリーグで採用された。ヘルメットは年齢や頭囲の異なる選手に応じてつくられテストされる。10歳の選手に安全だと考えられるヘルメットは12最の選手には安全ではないかもしれない。ひびが入ったり変形しているヘルメットは決して使用してはならない。さらに、気泡の状態がよくなくたはならない。ヘルメットの内側に貼ってあるNational Operating Committee for Standards Athletic Equipment (NOCSAE)のシールは、そのヘルメットが十分にテストされたものであることの証明である。NOCSAEは、独立した検査機関である。

日本ではスポーツ外傷と眼損傷の因果関係、スポーツにおける眼の防御、スポーツに必要な視機能、屈折矯正とスポーツの関係など詳しくまとめた本は少ない。スポーツ大国アメリカでは、スポーツを眼科学から分析しようとする試みはかなりの歴史があるようである。今回、記載させていただく参考文献はアメリカ発 SPORTS OPHTHALMOLOGY書(著者Bruce M.Zagelbaum)によるものです。