知って欲しい!精密なスポーツメガネを製作すること アイメック
視力検査だけで、眼鏡をつくっていませんか?
スポーツグラス度付きの選び方
普段眼鏡を掛けている方、ふだんはコンタクトであるが何らかの事情でメガネを掛けなければならない方、が、スポーツ競技に眼鏡を掛けなければならない時に、知って欲しいレンズの光学的ポイントのこと・・・とくに、各競技において上級者になればなるほど眼鏡の精度によって、競技成績が違ってきます。
本当のスポーツメガネ、度付きスポーツサングラス選び
一般的な眼鏡の用途は、視力矯正のためである。視力を矯正し「見える」ようにすることが眼鏡の最も重要な目的といえる。「こんなことはわかっているよ」という方こそ、是非読んで頂きたいのが、このページのテーマです。
一昔前かもしれないが、外国映画の中の日本人と言えば「眼鏡をかけ、お辞儀をする」というパターンが多かった。それ位、日本人は眼鏡を掛けている印象が強いのだろうし、確かに日本は眼鏡使用者が多い国でもあるが、眼鏡先進国なのかと問われれば、それは否と言わざるを得ない。なぜか、それは眼鏡本来の目的である「視力矯正」についての意識と実際が、欧州と比べても非常に前時代的で見劣りしているからだ。
例えば、メガネを新しくするためのに日本の一般的な眼鏡店に行ったとしよう。ユーザーは、フレームを決め視力検査をして後日完成品を受け取りに行く。しかしこの流れには決定的な不足点がある。それは眼の位置測定(アイポイント測定)をしていないことだ。(アイポイント測定は、目の位置とフレームそしてレンズの位置関係を3次元に正確に測定する必要がある。)
眼鏡は、視力矯正のためにレンズを使うが、レンズには中心があって、レンズの中心と目の中心が合ってこそ、本来の視力矯正の性能が発揮される。
「スポーツ眼鏡を作るなら、視力検査だけでは足りない」という事実
アイポインの位置を正確に製作されない場合、光学的なプリズム作用によって、とくに、一般的眼鏡レンズの度数が中等度以上の方や、軽度の眼鏡でも、スポーツメガネ(カーブの強いフレームなど)で装用される方や、遠近両用眼鏡レンズ(近々レンズ・中近レンズなど)を装用している方など、物は見えるが視野が狭いとか、左右の物体を見た時に揺れるとか、足元が浮くとか、遠近感が取りづらいとか、眼精疲労や頭痛などが起こるなど、さまざまな不快感な眼鏡になってしまいます。
このホームページは、スポーツと目の関係を重視したコンテンツでありとくに、競技の成績を求める者にとっては「見え方」だけでは、競技の成績への向上はできないのです。
人間はひとりひとりの顔形が違い、右眼と左目の離れ方だって千差万別。各自の目の中心や眼鏡フレームのデザインやサイズも違うものだ。しかし日本の多くの眼鏡店では、大きな顔の人にも小さな顔の人にも出来合いのフレームに既成設計のレンズを使って眼鏡を仕上げしまうから、眼鏡レンズの中心と目の中心が合っていない場合が多いのが実情だ。ではなぜ眼鏡使用者が多い日本で、レンズの中心と目の中心を合わせた眼鏡レンズが普及してこなかったのか。
理由は簡単だ。アイポイントを正確に測定する測定器がほぼ無かったのだ。厳密にいえば欧州製の測定器が存在したが、2百万円の設備投資が必要なため、多くの眼鏡店では導入の検討遡上にさえあがらなかったそうである。
ところが、日本の1眼鏡メーカーがこうした現状を憂い、毅然と立ち上がった。普及型のアイポイント測定器を自社開発し、発売にこぎつけたのだ。これまでのアイポイント測定器の普及に関して一番のネックだった販売価格を一気に28万円まで低減した製品だ。驚愕の低価格化である。これなら多くの眼鏡店で導入が可能な金額であろう。
この測定器を開発販売したのは、オーダーメイド眼鏡の名門ブラウンド「アイメトリクス」だ。アイメトリクスは、野球の古田選手らをキャラクターにしていることでも知られるハイエンド眼鏡メーカーで、レーザー式の3D立体計測器で頭顔部を測定して作るオーダーメイド眼鏡の人気ブランドだ。今回の測定器「アイメック」は、これまでアイメトリクスが蓄積してきたオーダーメイド眼鏡のノウハウを用い、よりシンプルなシステムを構築したそうだ。興味深いのは、「アイメック」はアイメトリクスのためではなく、一般に販売されているほとんどすべてのフレームに対応する事を前提に開発されているらしい。同社によれば、「欧州ではあたり前の<自分の目に完全に合ったレンズ>を、アイメトリクスユーザー以外の日本の方にも獲得して頂き、日本の眼鏡市場の質の改善に貢献したいとの考えで開発した」・・・とのこと。視力矯正という本来の目的に、真正面から取り組む一企業の志が、日本の眼鏡業界に力強い追い風を吹かせる出発点になる予感を感じた。
今後、スポーツ眼鏡を買うなら(視力検査+アイポイント測定)という時代がやってくる筈だ。目の中心とレンズの中心を合わせた眼鏡レンズの快適性を体験したら、もう過去には戻れないのは、私自身体感している事実だから。(文・王明輝/阪上 正)