目におけるラクロス競技の危険ご存知ですか。
スポーツ眼科学の文献に藤澤邦見先生が投稿されている「ラクロス」を抜粋しました。ラクロスの危険性・・・女子では、ボディチェックが禁止されているとはいえ、格闘技性があり硬質のボールを高速で投げ合うラクロスで、フェイスガードを着用しないのは大変危険と考えられる。また、男子でも練習時にはヘルメット、フェイスガードなど着用しないことが多いうえに、練習用のラクロスボールはさらに硬質なものが用意されている。ボールサイズは、テニスボール大で、眼窩に対しては、やや大きい程度である。
ラクロスは、日本ではまだなじみが薄いスポーツであるにもかかわらず、当院にて平成11年に2例、12年に1例の眼窩骨折症例があった点からも眼外傷の危険性の高いスポーツとして考えられる。今後競技人口が増えるにつれて、外傷例も増加し、重篤な眼外傷に至る例も生じてくると思われる。海外文献ではすでにラクロスでのフェイスガード着用の重要性が報告されており、本邦でも女子ラクロスでのヘルメット、フェイスガードの着用を提言していく必要があろう。<文献写真上は日本ラクロス協会ホームページより転載>