サバイバルゲームにおける射撃の保護眼鏡
眼球を直撃すれば失明させる恐れがある為、メーカーの説明書や遊戯銃雑誌では、エアソフトガンを使用する場合、ゴーグルなどの保護具の着用を推奨している。サバイバルゲームでも、参加条件の一つとして保護具の装着が必須条件とされる。
米国ライフル協会は、1000万〜1,500万人の米国人が狩猟、スキート射撃、トラップ射撃とスポーツクレー射撃を含む散弾銃スポーツに参加していると見積もっている。穿孔性の眼損傷(角膜もしくは強膜に刺創、切創を生じ、眼内組織が部分的に流出もしくは脱出した状態)の眼損傷の5〜10%は散弾銃が原因で、大部分はレクレーションとして散弾銃を扱っているときに発生している。
■ 眼鏡を掛けたままでも装用できるゴーグルタイプの一例
フジ:オーバーグラス フレームカラー:BK・OD
眼鏡の上からでも着用できるモデルです。
両面アンチフォグコーティング仕様で視界はとてもクリア。 フレームにはABS樹脂、フェイス面には特殊素材ラバーを使用し、充分な強度とほお付け可能なサイティングしやすいデザインに仕上げました。耐久性テストに関しても6ジュールの耐弾能力テストに合格。メガネをしたままでも装着出来、視界の広いワイドオーバルレンズを採用しました。ワンタッチでレンズの交換が可能でメンテナンス性に優れております。レンズ素材:ポリカーボネイト仕様
走行中,飛んでくる異物によるゴーグル表面のキズや損傷どきに、フロントレンズの交換が可能です。
一番危険なのは、失明の危険性があるBB弾が目や顔にあたって怪我をする事です。
そのため、ゲームフィールド内では、保護のためゴーグル・シューティングレンズの着用を義務付けています。
※シューティングレンズ(サングラスは不可)については、レンズと皮膚の隙間が極力ないものを使用してください。
※レンズタイプの場合、ポリカーボネート製等強度の十分なものを使用して下さい。(ウィンタースポーツ用ゴーグル等は強度がないため使用を控えて下さい。
※メッシュタイプのゴーグルについては、BB弾がメッシュに当たり粉砕し目を傷つけたと云う例もあるそうです。
ゴーグルには透明な強化樹脂を防護レンズとしている物や、金網を使用した物があり、金網型は耐久性の高さや曇らない等の利点があるが、砕けたBB弾や砂埃などが網目をすり抜けてしまう場合もある。強度や保護範囲の問題から、競泳用の水中眼鏡や、軍用の防塵ゴーグル、顔面に密着しない眼鏡型の保護具などで代用することはできないと定められている場合もある。。
■その他
実銃射撃に用いるサングラス型のシューティンググラスも、強度は充分でも横から飛んでくる弾をガードできないこともあるため、多くの場合サバイバルゲームに用いるのは不可とされてきたが、実際の兵士が着用していることや、ゴーグルに比べ見栄えが良いこともあり、最近は使用者が増加傾向にある。至近距離で被弾した場合に内出血等の怪我を負う場合があり、植物の枝葉などによる切り傷、転倒時の擦り傷軽減なども考慮して、長袖長ズボンや指先まで覆える手袋、ヘルメット、フェイスガード等の防具の着用が推奨される場合もある。ゲーム進行中のプレイヤーに間違われ誤射を受けた際の負傷を防止するため、たとえ被弾によって失格していても、フィールド内に居る限りゴーグルを外してはならないとされる場合が多い。射撃スポーツは、毎年あらゆる年代の人々が参加する広く普及しているレクレーションである。射撃スポーツの眼損傷の可能性はよく指摘されているが、眼球保護の必要性に対する公の意識は欠如しているる
RD:STEALTH ジェネティック
SP 11 81 06 TTE
フレームカラー:マットブラックフレーム レンズ:インパクトX調光クリア
サバイバルゲームはクリアなレンズをお薦め(別途 LE 11 11 03)
レンズの素材は、インパクトレンズXというNXT(ポリウレタン製)という素材を仕様しています。この素材は、今までに仕様されてきたスポーツサングラスの素材(CR-39、ポリカーボネイト)と違って、透明度が高く衝撃に強い性能を持っています。
インパクトX:
CR39やポリカーボネイトが開発されてから40年以上もの間、衝撃耐性に優れたレンズの開発や進歩はほとんどなかったといえるでしょう。NXTはポリウレタン製のレンズで、透明度が高く衝撃に強い性能を持っています。もともと軍事用に開発された素材です。NXTは1990年代初めにアメリカ政府がシムラ・テクノロジーに依頼して開発された素材です。アメリカ政府の依頼とは、ポリカーボネイトを超える強度を持ち、軽量で銃弾を通さず、透明度が高く、より長く性能が持続する信頼できる素材を作ることでした。現在、飛行機のコクピットや米軍のアパッチヘリコプターのフロントガラスにも採用されています。
現在、インパクトXは眼を保護する点では最先端技術のひとつです。NXTレンズは透明度が高くレンズとしての性能も高いため、はっきりした視界で他に類を見ないくらい快適なレンズを作ることができます。NXTレンズはキャスtィング(鋳造)で生産されますので、レンズの歪みが少なく、これまでのポリカーボネイトレンズよりもさらに均質で安定したレンズです。
このシューリンググラスには「クリップオン」という視力補正レンズを装着するためのアダプタが用意されています。非常に簡単に取り外しでき、コンタクトレンズの使用。サングラスのメンテナンス、レンズ交換などが簡単に行えます。
RD:ZYON ジオン
SN 22 81 06
フレームカラー:マットブラックフレーム レンズ:インパクトX調光クリア
サバイバルゲームはクリアなレンズをお薦め(別途 LE 16 11)
付属のサイドシールドは、フレームと顔との間から差し込む有害な太陽光やそのギラつき、細かいゴミの巻き込み、砂埃などをのぞきます。カラーはレッド(FO 22 62 03)・ブラック(FO 22 62 00)・ホワイト(FO 22 62 09)の3色です。
フレームの内側にインナーフレームを入れることで、近視の方・乱視の方・遠視の方の度つき月レンズをセットすることができます。また、遠近両用レンズを入れることも可能です。最適な度つきレンズとしてはガラスや、一般プラスチックレンズではなく、UV対応付き強化プラスチック素材をお奨めいたします。詳しくは専門スタッフにご相談くださいませ。
SN 22 81 96
インパクトX調光クリアレンズ
RD:GUARDYAN ガーディアン
SN 16 81 06
フレームカラー:マットブラックフレーム
レンズ:インパクトX調光クリアレンズ
ゴーグルタイプとして
普段眼鏡を掛けている人にとって、射撃どきに眼鏡が煩わしい方に、バイクどきに適した度付きバイク用メガネとして、上記フレームの内側に度付きのレンズを入れるフレーム。
グリラミドTR55LXで作られており、柔軟で軽量です。空気を出し入れして、レンズが曇るのを防ぐように設計された取り外しが簡単にできるガードです。
テンプルは工具無しで取り替えられ、調節可能なストラップはゴーグル仕様に取り換えることで伸縮性のあるゴーグルになります。簡単に取り外しができます。
■SPORTS OPHTHALMOLOGYより抜粋:
BB銃による穿孔性の眼損傷は、スポーツ関連の眼損傷のなかでも最もひどい形態の1つである。1970年〜1981年Wilmer Institute (ウィルマー・アイ学会)でのすべての穿孔性眼損傷のレトロスペクティブなレビューによると、創傷のサイズや部位に関係なく、眼内にBB銃や空気銃の散弾があると視覚予後は不良であった。BB弾や散弾による穿孔性損傷の合計22眼のうち19眼は、最終的に広範な手術にもかかわらず救済不能と思われ、交感性眼炎を防ぐために摘出された。穿孔性損傷で眼球摘出されなかった3眼の視力は0.04以下だった。BB弾による穿孔22眼に加えて、BB弾によって粉砕された眼鏡の破片による小さい強角膜裂傷の3眼があり、すべてが6か月の時点で0.5以上の最終視力であった。BB弾による穿孔性損傷の患者において、眼球内容、とくに後眼部の破壊の程度はその射入創の重症度に一致しない傾向がある。
(A)強化ガラス:3mm厚の眼鏡をかけた頭部模型への、0.177口径、0.342のBB弾の152〜183m/秒(500〜600フィート/秒)での衝撃
(B)CR-39(プラスチック):3mm厚の眼鏡をかけた頭部模型への、0.177口径、0.342のBB弾の152〜183m/秒(500〜600フィート/秒)での衝撃
(C)ポリカーボネイト:3mm厚の眼鏡をかけた頭部模型への、0.177口径、0.342のBB弾の152〜183m/秒(500〜600フィート/秒)での衝撃
■戦争ゲーム&サバイバルゲーム
過去10年間、戦闘シミュレーションスポーツが米国、カナダ、英国、オーストラリアを含む、多くの西欧諸国で人気を獲得し、数百万ドル産業になった。このスポーツは、”戦争ゲーム”、”ペイントボール”、”サバイバル”、”コマンドー”、対抗するチームが競う”陣取り”など、数多くの違った名前がある。プレーヤーは、特別な二酸化炭素銃を使い、当たると爆発するペイントの詰まった球を敵に放つ。そのペイントが創傷を示し、プレーヤーはそのゲームからはずれる。競技会は一般に、料金をとって場所と設備を提供する事業化によって組織される。一般に18歳未満では同意書が要求される。
戦争ゲームのなかで用いられる二酸化炭素銃は60〜90m/秒の銃口速度をもつ。セミオートマチックとオートマチックのペイントボール銃が利用できる。ペイントボールはグリセリン、水、ポリエチレングリコール、食用色素と酸化チタンが詰まった球形のゼラチンでできている。直径および1〜2cmで、衝撃で破裂するように設計されている。それは衝撃力のすべてを眼に伝えるに十分なほど直径は小さく、重篤な鈍的損傷を引き起こす。
戦争ゲームの主催者は、保護眼鏡をすべての参加者に与えているが、それにもかかわらず、重大な眼損傷がこのスポーツを悩ませている。これらの損傷のほとんどは、プレイヤーが保護眼鏡をつけていないときに起こっている。これは、ゲーム開始前の武器を使った練習のとき、また、とくにゲーム中に眼鏡がくもったり汚れたりしたときに起こる。報告された症例の典型的なシナリオは、疲れたプレーヤーが保護眼鏡をはずしてから、その汚れをとったり、またはその他の作業をしているときに、不意の攻撃の犠牲者となったというものである。ペイントボールが近距離から発射されて保護眼鏡の側面を打ち、はじき飛ばされ、重篤な眼損傷を起こしたという症例が報告されている。それらリアルな外見のために、ペイントボール銃の誤用も起こり、なかには腕のなかの子どもを撃ってしまったというような例もある。
カナダの眼科医が、1084年〜1987年の3年間の戦争ゲーム参加者の44眼の眼損傷を報告したのだが、そのなかの誰も保護眼鏡をつけていなかった。これらのうち17眼が0.1以下の視力で法的に失明となった。13眼が0.5未満まで回復し、14眼だけは1.0に回復した。損傷の最も一般的な形態は前房出血、網膜損傷、白内障であった。ペイントボール銃は銃口速度が比較的遅いにもかかわらず2眼の穿孔性損傷が起こった。戦争ゲームに関連した損傷を負った眼はすべての眼科的な検査を受けるべきである。
1984年に戦争ゲームによる13眼の損傷が報告された、すべてが16歳〜41歳の男性で、これらの損傷は、前房出血7眼、最終視力0.025の網膜剥離1眼、および最終的に光覚を失った眼球破裂1眼を含んでいる。受傷の時点で、保護眼鏡は使用可能であったにもかかわらず、13人の患者のうち誰もつけていなかった。彼らは、ゲーム中になくしたり、汚れを拭くためとかアウトになってゲームから離れたためにはずしたりして、保護眼鏡を着用していなかった。
戦争ゲームによる眼損傷の驚くべき発生率のために、Camadian Ophthalmological Society (カナダ眼科学会)が、集中的な公の意識キャンペーンに着手し、それは、かなりの数の損傷を減らすことに成功した。そのキャンペーンでは、プレーヤー全員に新しい、傷のないポリカーボネート製アイガードを提供し、保護眼鏡を銃と弾の配布前に装用することを要求するよう、推奨した。頭部への発砲、早撃ち、決闘は禁止されなければならない。そして、アルコールの摂取はプレーエリアのなかでは禁止されるべきである。参加者の眼損傷の可能性に対する意識とともに、これらの基準は戦争ゲームでの眼損傷をまれなものとすることが可能である。