度付きスポーツグラス&メガネと目の保護グラス

例えば、サバイバルゲーム時の保護メガネや、サッカー・バスケットボール・ラクロス・アメリカンフットボール時等の度付きゴーグル、学校・クラブチームのスポーツによる眼損傷の予防としての保護用度入りグラスをご提案。

スポーツ用グラスと視力と視機能について

子供から大人までの野球、ゴルフ、スキー、オートバイ、サーフィン等のスポーツ競技は、運動能力だけでなく、目の能力も大変重要と言われています。この様な競技に合ったスポーツグラス選びも大切です。

スポーツグラス度入りの選び方

スポーツの競技(種目)をされる方が全員「目が良い」とは限りません。スポーツ競技時のメガネのフレームやレンズ、サングラスの度付き選びは、競技におけるパフォーマンスの成果が違ってくることご存知ですか。

スポーツゴーグル、サングラス、メガネ等取扱品

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射撃における眼の危険 

2013年11月2日 – 1:20 PM

エアガン・ガスガン・電動ガン等の遊戯銃で、サバイバルゲーム及びシューティングマッチといった射撃ゲーム、競技には眼の危険が潜んでいます。

AirsoftRockField射撃スポーツは、毎年あらゆる年代の何百人もの人々が参加する広く普及しているレクレーションである。射撃スポーツ眼の損傷の可能性はよく指摘されているが、眼球保護の必要性に対する公の意識は欠如している。

■ゴーグルなど保護具の着用義務

眼球を直撃すれば失明させる恐れがある為、メーカーの説明書や遊戯銃雑誌では、エアソフトガンを使用する場合、ゴーグルなどの保護具の着用を推奨している。サバイバルゲームでも、参加条件の一つとして保護具の装着が必須条件とされる。

ゴーグルには透明な強化樹脂を防護レンズとしている物や、金網を使用した物があり、金網型は耐久性の高さや曇らない等の利点があるが、砕けたBB弾や砂埃などが網目をすり抜けてしまう場合もある。強度や保護範囲の問題から、競泳用の水中眼鏡や、軍用の防塵ゴーグル、顔面に密着しない眼鏡型の保護具などで代用することはできないと定められている場合もある。実銃射撃に用いるサングラス型のシューティンググラスも、強度は充分でも横から飛んでくる弾をガードできないこともあるため、多くの場合サバイバルゲームに用いるのは不可とされてきたが、実際の兵士が着用していることや、ゴーグルに比べ見栄えが良いこともあり、最近は使用者が増加傾向にある。至近距離で被弾した場合に内出血等の怪我を負う場合があり、植物の枝葉などによる切り傷、転倒時の擦り傷軽減なども考慮して、長袖長ズボンや指先まで覆える手袋、ヘルメット、フェイスガード等の防具の着用が推奨される場合もある。ゲーム進行中のプレイヤーに間違われ誤射を受けた際の負傷を防止するため、たとえ被弾によって失格していても、フィールド内に居る限りゴーグルを外してはならないとされる場合が多い。射撃スポーツは、毎年あらゆる年代の人々が参加する広く普及しているレクレーションである。射撃スポーツの眼損傷の可能性はよく指摘されているが、眼球保護の必要性に対する公の意識は欠如しているる。

参考までに・・・・・

<SPORTS OPHTHALMOLOGY>より抜粋:米国版

■空気銃による眼損傷

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・BB銃と散弾銃

BB銃と散弾銃は、重篤な眼損傷を引き起こす可能性の高いポピュラーな空気銃である。普通の典型的なBB銃は、直径3.0mm、重さ0.346gの鋼鉄の球を発射する。散弾銃は通常、標準のBB散弾に比べて口径がいろいろで、大きく重い弾薬を利用できる。これらの銃の大部分は銃口速度90〜200mの範囲で、人間の角膜を穿孔するのに必要な103m/秒の銃口速度に容易に達する。

米国消費者製品安全委員会は、空気銃が毎年1,000例以上のしばしば重篤な眼損傷の原因となると見積もっている。これらの損傷の大部分は、非監督下にプレー中の平均年齢15歳の子どもや若者に起こっている。メリーランド州における入院を必要とする16歳以下の子どもの眼損傷に基ずく研究では、穿孔性損傷の19%と非穿孔性損傷の2%の原因は空気銃であった。これらはすべて若年男性に多いが、女性の銃使用を阻むような文化的なタブーがなりをひそめるにつれて若年女性の割合は増加するだりう。

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National Eye Trauma System(米国国家目精神的外傷システム) とAlabama Eye Injury Registry (アラバマ大学眼科学部の眼損傷登録)が1986年1月〜1992年8月にかけて集めた140眼の空気銃損傷の症例群では、犠牲者と射手は主に男性で、それぞれ91%と89%、平均年齢は13歳であった。犠牲者の95%は加害者を知っており、その40%は親戚であった。穿孔性損傷の84%は視力が0.1以下であった。大人が損傷の場面に居合わせたのは症例の11%にすぎなかった。

2BB銃による穿孔性の眼損傷は、スポーツ関連の眼損傷のなかでも最もひどい形態の1つである。1970年〜1981年Wilmer Institute (ウィルマー・アイ学会)でのすべての穿孔性眼損傷のレトロスペクティブなレビューによると、創傷のサイズや部位に関係なく、眼内にBB銃や空気銃の散弾があると視覚予後は不良であった。BB弾や散弾による穿孔性損傷の合計22眼のうち19眼は、最終的に広範な手術にもかかわらず救済不能と思われ、交感性眼炎を防ぐために摘出された。穿孔性損傷で眼球摘出されなかった3眼の視力は0.04以下だった。BB弾による穿孔22眼に加えて、BB弾によって粉砕された眼鏡の破片による小さい強角膜裂傷の3眼があり、すべてが6か月の時点で0.5以上の最終視力であった。BB弾による穿孔性損傷の患者において、眼球内容、とくに後眼部の破壊の程度はその射入創の重症度に一致しない傾向がある。Wilmer Instituteの19眼の摘出眼球標本の組織病理学研究では、10眼に壊死を伴った広範な毛様体損傷、硝子体の脱出と嵌頓(腹壁の間隙(かんげき)から脱出し、もとに戻らなくなった状態)、出血性の網膜脈絡膜剥離を認めた。二重穿孔は11例にみられ、3例で視神経乳頭の剥離がみられた。前眼部損傷には角膜浮腫、前房出血、白内障、レンズおよび虹彩の脱出があった。別のレトロペクティブな研究がこれらの損傷の重篤さを実証しており、6年以上の間でMassachusetts Eye and Ear Infirmary では、スポーツ関連の損傷による眼球摘出例の39%の原因がBB銃であった。ときどき良好な結果がみられるが、おそらく眼科手術の進歩によっても、BB弾による穿孔性眼損傷は予後不良であると思われる。

Massachusetts Eye and Ear Infirmaryとは:

img-06マサチューセッツ・アイと耳 。博士によって1824年に創立されます。エドワード・レノルズとJ・ジェフリズ、組織は最も難しい病気の成功した治療と目、耳、鼻、のど、頭と首の状況のための、そして、医学研究と教育への顕著な貢献のための国際的な評判を得ました。マサチューセッツ・アイと耳は、ハーバード・メディカル・スクールの教育研究病院です。

BB銃と空気銃による散弾損傷のうちかなりの数が非穿孔性で、種々の程度の鈍的眼損傷である。これらの鈍的眼損傷はしばしば重篤であるが、全体的に、穿孔性損傷より視力予後はよい。ある症例群において、最も一般的な所見は、頻度順に前房出血、虹彩離断、硝子体出血、網膜振盪、脈絡膜破裂、白内障であった。

BB弾がそのような重篤な眼損傷を生じるメカニズムは打撲のい影響と関係があるように思われる。摘出された眼を使用してDelori らは、BB弾による角膜への非穿孔性の衝撃は、網膜における強い剪断力を伴って、硝子体基底部における最大の強膜拡張を生じさせることをしめした。Tillett らはBB弾によるウサギ眼の穿孔性眼損傷の高速写真を使用し研究し、著しい眼のゆがみと偏位を見出した。穿孔の後、持続性の硝子体脱出を伴う最高100msec (ミリセック)に至る眼球全体の振動と波動を伴った。水性の第一次および第二次硝子体の跳ね返しがあった。二重穿孔の症例では、BB弾は0.500msec以内の衝撃で眼球を貫通したが、眼球の波動は、より長い時間続いた。このようにBB弾の衝撃は、広範な眼内打撲損傷となるようなかなりのエネルギーを眼球に与える。

msec (ミリセック)とは:

ミリ秒、時間の単位のひとつで、1,000分の1秒のことである。

眼窩内のBB弾や空気銃散弾の残留は、眼球損傷の有無にかかわらず起こりうる。それらは視神経損傷に関連してしばしば起こる。実際、光覚を失わせたほとんどの空気銃損傷は、散弾による直接的な視神経損傷のためであろう。これは、とくに二重穿孔損傷において、視神経が眼窩を横切る段階で視神経乳頭や眼窩の先端部のレベルに起こる。reverse defect (欠陥を再生)を含めRAPD(relative afferent pupillary defect)の存在は視神経損傷の可能性を示唆している。残念なことに、瞳孔検査の局所評価は眼球全体の損傷の重篤さによって、しばしば制限され、また、それ自身によってRAPDが起こる。また、眼窩内の散弾は、打撲、裂傷、運動障害となる外眼筋の剥離あるいは救後出血を引き起こす眼窩の血管の損傷の原因となる。

RAPD(relative afferent pupillary defect)とは:

相対性求心性瞳孔反応欠損。

眼窩内の散弾が視神経や眼球の近くになれば、摘出はしばしば侵襲的で困難なので、散弾は一般的に眼窩内に残しても差し支えない。ときどき散弾は眼窩内壁を破り、篩骨洞にとどくことがあるが、この場合も散弾を残しておいても安全である。

篩骨洞(しこつどう)とは:

副鼻腔(鼻の周囲の骨の内部に存在する空洞)のひとつ。篩骨洞は、両眼の間の鼻の上部に位置する海綿状の骨である篩骨の内部に存在する。空洞の内部は粘液を分泌する細胞によって覆われており、これにより鼻の中が乾燥せずに済んでいる。

鋼鉄の散弾や新しい不溶性の鉛アマルガムでできた散弾は、血清の鉛レベルを上げないようである。しかし、鉛を含んだ散弾が眼窩や副鼻腔に放置された場合、とくに患者の年齢が若いことを考慮すると、鉛レベルは厳密に経過観察されなければならない。BB弾による頭蓋内損傷は珍しいが、それが起こった場合は生命をおびやかす。まれにBB弾や空気銃の散弾が上眼瞼を貫き、眼窩上壁の薄い骨を経て前頭蓋窩に入って脳を損傷する。ときどき、散弾は骨を貫通せずに眼窩上壁骨折および小さい領域の気脳症の原因となる。これらの症状では、眼球と眼窩のBB弾による損傷のほとんどは、しばしば表面上の損傷が、眼瞼にあいた小さくて汚れていない穴だけなので、根底にある損傷の重篤さが隠されてしまう。空気銃関連の損傷を受け精神状態の変化した患者では、検査は頭蓋内にひそんでいる損傷を見逃してしまう。

気脳症とは:

頭蓋内に気体が進入することにより症状を呈する病態。

imagesCADZFFXH散弾が高率で残留しているため、眼球と眼窩の空気銃損傷の症例のほとんどで画像検査が必要である。通常のX線像で散弾の存在の有無がわかる。しかし、より精巧な技術が正確な位置限定に必要である。MRIは金属的な異物がある場合には禁忌なのでCTが選択される。空気銃が若い人々において多数の重篤な眼損傷の原因となっていることは明らかである。ほとんどの症例において、これらの損傷に巻き込まれた子どもは、その時点で空気銃をおもちゃと認識して”遊んでいた”と報告している。実際、多くの両親が同じ誤解をもち、子どもたちに大人のみていないところで銃をいじることを許していた。空気銃眼損傷は重篤であるため、事故の発生減少の鍵は、その発生を防ぐことにある。効果的な予防には、空気銃誤用の問題について言及しなければならない。米国ライフル協会によると、BB銃と空気散弾銃は、子どもが銃火器を安全に使用するための格好のトレーニング装置である。米国ライフル協会は、空気銃の適当な取扱いを子どもに教育することが予防の最もよい手段であるとして支持している。教育の利益は疑いのないことであるが、非監督下の若者が、空気銃に対する誘惑に抵抗するほど成熟しているかどうかは疑わしい。年齢が、責任ある行動を保証するものではないが、銃火器と同様に空気銃の非監督下での使用を大人に限定すること。そして子どもの身近での監督を要求することが賢明であると思われる。

空気銃の販売と使用を統制することを目的とする法律が一部の州で施行された。1984年以降さらに3州が散弾銃に関連する法律を採択し、合計14州となった。BB銃と空気銃の販売と使用の完全禁止は、銃を擁護する強大な圧力団体の強い反対を考慮すると多分支持されないであろう。たとえこれが可能だとしても、すでに存在している100万丁の空気銃は損傷の源であり続ける。空気銃使用者に対する眼保護の奨励とできるかぎりの要求が、使用しない人たちが危険にさらされ続けるけれども、眼損傷を減らす実際的な方法であろう。現在利用できるポリカーボネート製保護レンズは、確かに空気銃散弾の衝撃に耐えることができる。BB銃や空気銃の購入にあたっては保護眼鏡を含むこと。そして、それを銃を使用する子どもにとって魅惑的なものにすることで、かなり保護眼鏡装用者を遵守する人を増やすことができるだろう。損傷の可能性を減らすために空気銃の改造が提案されたが、おそらく非現実的だろう。眼損傷を防ぐために銃口速度を減少させることは消費者にとっては銃の魅力を著しく減少させる。販売におけるそのような衝撃は、産業界の圧力団体の強い抵抗を受けるだろう。空気銃をおもちゃとしてよりもむしろ銃として扱う法律に関連して、保護眼鏡と子どもに対する監督の必要性を含め、空気銃の危険を一般市民に知らせる教育的キャンペーンは、BB銃と散弾銃による眼損傷の発生率に対してかなりの効果があるだろう。これらの対策のための起動力は、眼科医、小児科医、その道を教える学校からなる集団からでなければならない。予防を強調することが、BB銃眼損傷による失明を過去のものとする唯一の現実的な望みである。

■散弾銃スポーツによる眼損傷

米国ライフル協会は、1000万〜1,500万人の米国人が狩猟、スキート射撃、トラップ射撃とスポーツクレー射撃を含む散弾銃スポーツに参加していると見積もっている。穿孔性の眼損傷(角膜もしくは強膜に刺創、切創を生じ、眼内組織が部分的に流出もしくは脱出した状態)の眼損傷の5〜10%は散弾銃が原因で、大部分はレクレーションとして散弾銃を扱っているときに発生している。Alabama Eye Injury Registry によると、1982年以降にAlabama 州で起こった射撃関連の眼損傷の53%が不慮の事故で、16%がレクリエーション活動の間に起こっている。レクリエーションとして銃を使用しているときの散弾銃による眼損傷の比率は、その社会環境に基づいて変化し、都市部では暴力に関連した外傷が多く報告されている。明らかに散弾銃スポーツは損傷の一因となっている。

Alabama Eye Injury Registryとは:アラバマ州の目のけがレジストリ(速報)

人口統計と厳しい目の怪我の予後。

毎年推定130万人のアメリカ人が目の怪我に苦しむ。 有病率は、人口統計学的特性、およびこれらの患者の予後に関する文献にはほとんど情報があります。 アラバマ(Eiraの)の目のけがのレジストリは、重篤な眼の損傷に関する情報の収集のために、その種の最初で唯一の州全体のシステムとして機能します。 私たちは、1982年8月と1986年5月の間エイラによって蓄積された重篤な眼の損傷の736例を(永久的な構造的または機能的な変更を伴うけが)を分析しました。 予後は早期診断と初期視覚に関連していることがわかった。 20/40以上のフォローアップビジョンを持つ個人は、すべての初期の診断群で発見され、最初の検査ではありません軽い認知症患者の13%はフォローアップでいくつかの改善があった。 最悪視覚予後は40%が全く光覚がなかったし、25%、20/100またはより良いビジョンを取り戻した人の、鈍眼球破裂に苦しむ患者の間であった。

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眼損傷はすべての散弾銃スポーツで起こるが、狩猟は最も危険性が高い。アイルランドでは5年間に20眼の入院を必要とする事故による散弾銃損傷があり、少なくとも75%がキジ狩りの間に発生している。散弾銃スポーツが一般に男性に多いように、すべての損傷が男性に起こったことは驚くに値しない。興味深いことに、事故に巻き込まれたほとんどのハンターは、自分は銃の取り扱い経験が豊かであると考えていたことである。狩猟における危険性が高まった理由は、参加者が多数で、不完全な視覚感度とすばやい反応が必要とされるという。このスポーツがもつコントロール不能な性質のためであろう。

imagesCA2S7IM9より体系づけられた散弾銃スポーツ(トラップ射撃、スキート射撃とスポーツクレー射撃を含む)において、クレー朝敵は自動または手動の機械によって勢いよく発射される。見物人は概してその射手の後ろにいる。トラップ射撃では射手がプラットホームの上に立ち、すべての標的は射手から離れて発射される。スキート射撃では2つのクレー標的が、固定された交差する経路に沿って同時かかわるがわるにリリースされる。クレー標的の破片が見物人の上に降りかかる危険性と同様に、見物人のいる方向に向けて銃を使うという危険性がある。スポーツクレーは狩猟をシミュレートしようとしているので、標的はしばしば手動の標的発射機を用いて、樹木が茂るなかのすべての方向から飛んでくる。そのため、損傷の可能性はスポーツクレーにおいて最も大きい。

眼科手術の進歩にもかかわらず、散弾銃による眼損傷は予後不良である。過去20年以上の文献の最近のレビューでは、散弾銃眼損傷143例のうち124例が穿孔性であった。その穿通損傷のうち82%が0.1以下の視力で、0.5以上は11%だけであった。穿孔性でない損傷のほうが予後はよく、74%は少なくとも0.5の視力であった。全体的に、散弾銃眼損傷には失明する可能性が高い。広範な眼の損傷を生じる散弾銃の能力は、銃口速度および”shot”とか”birdshot”と呼ばれるような弾薬の固有の特性に関連する。散弾銃カートリッジは、プラスチックのカバーのなかに多数の小さい鉛散弾を含んでいる。火薬の点火により250m/秒の銃口速度で散弾を発射し、これは人間の角膜を穿孔するのに必要な103m/秒を大きく上回っている。多数の散弾は進むにつれて扇形に広がり、まるでスプレーのように幅を広げるだけでなく、深度が数フィートに及ぶ、その結果、多数の散弾が眼に当たり、両側性の損傷を受けることも珍しくない。ある研究では、約37m(40ヤード)の距離で正面から狙われたマネキンの眼窩部には少なくとも1個の散弾が100%当たる。側面からだと眼窩には63%が当たる。散弾は進むにつれていくらか速度が減少するが、約91m(100ヤード)にいたるまでは眼を穿孔する十分なエネルギーを保持する。衝撃の部位と同様にその散弾の速度と弾道によって、眼球打撲、散弾の入らない眼球破裂、眼球内に散弾の残る単一の穿孔、あるいは、二重の穿孔となりうる。単一の散弾が眼球内でバラバラになり、多数の異物とさらに多数の射出創となる。眼窩内で散弾は視神経と外眼筋を傷害し、眼窩の出血を引き起こす。また、散弾銃の爆風は眼瞼に組織剥離を含む重篤な損傷を引き起こす。

散弾銃による眼損傷後の視覚予後を査定する際に最も重要な要因は組織損傷の性質である。黄斑部や視神経が直接に損傷していたり、重篤な眼球破裂がみられたり、初期の検査で光覚がなければ、視力予後不良である。現在の手術手技とくに硝子体切除術は、増殖性硝子体網膜症と続発性の網膜剥離を除き、治療により黄斑部と視神経を救い、予後を改善している。残念なことに、散弾銃爆風によって起こる初期の損傷は、しばしば回復できない。かなりの数の散弾銃眼損傷がレクリエーション活動中に起こるため、予防は可能である。3mmポリカーボネートレンズが約23m(25ヤード)の距離の正面からの散弾銃爆風から眼を効果的に保護することがわかっている。安全なサイドシールドとヘッドバンドからなる3ピースのポリカーボネート眼気胸は約23m(25ヤード)の距離で正面および側面から眼球を保護する。スプレーのように広がった散弾の先端の散弾が眼鏡をはじき飛ばし、続く散弾が眼と眼窩に当たるため、ヘッドバンドは必要である。約14メートル(15ヤード)以内の距離においては安全眼鏡は一般に破壊され、眼球を保護することは不可能である。現在、狩猟において眼保護を要求している規則はなく、銃を発砲するときに保護眼鏡をつけることを銃および弾薬メーカー、狩猟協会が推奨しているだけである。組織化された散弾銃スポーツ(トラップ射撃、スキート射撃とスポーツ射撃を含む)では、参加者は何らかの眼保護が必要である。しかし、眼保護の方法に関連した具体的な勧告や、最も危険性があると思われる見物人に対する要求がない。しばしば損傷の程度が甚大であるため、予防は散弾銃に関連した眼損傷を減少させる鍵である。