度付きスポーツグラス&メガネと目の保護グラス

例えば、サバイバルゲーム時の保護メガネや、サッカー・バスケットボール・ラクロス・アメリカンフットボール時等の度付きゴーグル、学校・クラブチームのスポーツによる眼損傷の予防としての保護用度入りグラスをご提案。

スポーツ用グラスと視力と視機能について

子供から大人までの野球、ゴルフ、スキー、オートバイ、サーフィン等のスポーツ競技は、運動能力だけでなく、目の能力も大変重要と言われています。この様な競技に合ったスポーツグラス選びも大切です。

スポーツグラス度入りの選び方

スポーツの競技(種目)をされる方が全員「目が良い」とは限りません。スポーツ競技時のメガネのフレームやレンズ、サングラスの度付き選びは、競技におけるパフォーマンスの成果が違ってくることご存知ですか。

スポーツゴーグル、サングラス、メガネ等取扱品

スポーツ競技に合ったサングラス、ゴーグル、保護グラスや、普段眼鏡を掛けておられる方に合ったメガネ、度付きサングラス、度入りゴーグル等、様々な競技用途に合った、フレームやレンズ、カラー特性選びをご提案。

スポーツグラス相談室 

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スポーツと視力 ゴルフ/スキー/卓球/アイスホッケー/その他

2013年10月23日 – 6:45 PM

スポーツにおける視力不足のハンディ・・・・・

スポーツサングラスのカラー選びは天候や状況下によって選ぶことが大切

人の能力のいわば出力側である筋力、持久力、敏捷性などの体力の諸要素は他者と比較できるが、眼は外界の情報を受容する入力側なので、自分の見ている外界と他者が見ているそれを直接比較できない。代表的なものが視力である。一般に、「眼がいい」というときの「眼」は視力をさしている。同じ情景を見ながらも、視力のよい人に見えているピントのあった情景と、視力のわるい人のピンボケのそれとはまったく異なる情景であり、しかも、そこからもたらされる情報の質と量には格段の差がある。しかし、眼の機能からいえば、フォーカスの合ったシャープな影像が得られるのが正常なので、視力の良い人にはわるい人のピンボケの状態がどのようなものかは通常思いいたらない。ちなみに、視力のよい人(正視眼)がピンボケの状態を体験したければ、凸レンズをかければ、焦点が網膜の前で結ぶので、近視の人が見ているピンボケ状態を体験できる。また、水中の裸眼で見た場合のピンボケは、水の屈折率の関係から、網膜の後ろに焦点を結ぶ最強度遠視の状態である。
視力はスポーツに必要な視機能のうち最も基礎になるものでありながら、視力に対する関心が指導者にも選手にも少ないように思われる。たとえば、指導者がよい視力でである場合に、しばしば視力の低い選手への理解不足が見受けられる。反応のわるい選手や、考えられないようなミスを犯す選手などを「技術がわるい」とか「集中力が欠けている」ことに結びつけやすいが、それが視力が低いことに原因していることも決して少なくないのである。
第二に、選手自身、他の人も自分と同じように見えていると思っていて視力が低いことに気づいていない例である。プロ野球の選手のなかにもときどきあって、新聞の話題になることがある。キャッチャーのサインがよく見えないという例が多い。バッテリー間のサインは5本の指を使って、球種、コースを組み合わせるので、2本か3本かでは大きな違いであるが、この区別がはっきりしないのである。バッテリー間のサインミスは実はピッチャーの視力不足が原因だった、というのも珍しいことではない。
第三は、視力が低いことはわかっていても、メガネやコンタクトで矯正するのを嫌い、勘にたよってスポーツをする例である。安全上、問題があるような低い視力の人で、慣れてしまえばとか、勘を働かせればできるからという理由をつけているが、正しく今矯正すれば、安全で、しかもパフォーマンスがアップする可能性があることに気がついていない。
視力が低い場合、スポーツでは次のようなハンディを負うことになる。
・ボールのスピード感が正確にとらえられない。これはボールが小さければ小さいほど不正確になる。
・ボールや相手との距離の感覚が不正確になる。いわゆる目測を誤りやすい。
・相手や味方の表情がつかめないので、表情や眼の動きなどから次のプレーを予測することができず、対応が遅れる。
・色の感覚が不明瞭。ユニフォームなどの判別や、ボールと背景の区別が不正確になる。
・これらは、夜間のゲームや、暗い照明の下ではより顕著になる。
次のようなしぐさがあった場合、あるいはその選手は視力が低く、よく見えていないかもしれない。
・眼を細めて見る。
・片方の眼を前に出すように顔を向ける。
・まばたきが多い。
・しきりに眼をこする。
また、よい視力が必要とされるスポーツ、それほど要求されないスポーツがある。
●よい視力が必要なスポーツ
・すべてのボールゲーム
・スキー、スケート、自転車競技のように、スピードの出るスポーツ
(これらのスポーツではよい視力は必要で、視力矯正をしないと記憶は伸びないといわれている。)
・射的、アーチェリーなどの標的競技
・ボクシング
(ボクシングは安全上から、よい視力が必要である。アマチュアボクシングでは医学的適性として、片眼視力が0.2以上なければならない、コンタクトレンズは使用してはならないという規定を設けている。)
●とくによい視力を必要としないスポーツ
・陸上競技のなかの長距離、マラソン、水泳のように同一の動作をくり返し、かつスピードが出ないスポーツ。
・柔道、レスリング、相撲などの相手と直接組み合う格闘技。

スポーツにはスポーツに適したメガネや度付きサングラス、度入りゴーグルがあります。

ご存知でしたか? スポーツ競技の結果に

          案外知られていない

スポーツと眼の機能の関係・・・

■眼の視機能項目

①.静止視力 ②.動体視力 ③.眼球運動 ④.焦点調節/輻輳・開散 ⑤.深視力 ⑥.瞬間視 ⑦.眼と手・足の協調性 ⑧.周辺視力 ⑨.視覚化能力 ⑩.視覚集中力 ⑪.コントラスト感度 ⑫.光感度等が視機能としてスポーツどきに重要である。また他のスポーツ競技にとっても各視機能の重要性はとても大事です。

視機能が未熟なことは、スポーツにおいてはボールや周囲に対する認識を遅れさせ、プレーに正確性を欠いたり、反応が鈍くなったりすることが考えられ、スポーツの競技結果は必ずしも運動能力だけが原因とはいえず、機能の未熟さもその一因であると思われる。スポーツビジョン研究会より公表されている。

■スポーツ競技もいろいろですが、その競技と眼の「上記視機能項目」が総合的に高い競技の順位を挙げてみました。

1).卓球 2).テニス 3).バレーボール 4).スキー 5).バトミントン 6).各種ラケットボール 7).アメリカンフットボール 8).ラグビー 9).スケート 10).カーレース 11).バイク 12).サッカー 13).バスケットボール 14).アイスホッケー 15).サーフィン 16).ボディボート 17).スケートボード 18).体操 19).自転車 20).格闘技 22).ゴルフ 22).野球 23).ソフトボール 24).陸上競技 25).水泳 など。上記のスポーツはとても眼の機能にとって、運動能力にも差が認められる競技と思われます。

例えば・・・・・

20).ゴルフ:

 ゴルフは、すばやいボールの動きや敵の動きに反応する必要がないので、「動体視力」「瞬間視」などの重要度は、低いポイントとなっています。ただし、距離感の目測や方向の正確性のために、「深視力」と「周辺視野」は、高い能力を必要とします。「視覚化能力」は、ショットやゲーム・マネージメントのために欠かせない要素で、「視覚集中力」もショットやパット」を向上させます。「静止視力」は、それほど高い能力を必要としませんが、「深視力」を得るためには、左右の視力差が大きすぎては困ります。なお、乱視があると、グリーンの傾斜が読めなくなるおそれがあるので、矯正しなければなりません。ゴルフの必要レベルを5段階で表示すると ①.静止視力=3 ②.動体視力=1 ③.眼球運動=5 ④.焦点調節/輻輳・開散=3 ⑤.深視力=5 ⑥.瞬間視=1 ⑦.眼と手・足の協調性=5 ⑧.周辺視力=5 ⑨.視覚化能力=5 ⑩.視覚集中力=5 であります。

■ゴルフにおいて目の役割が大切なシーンをご紹介いたします。

□距離の予測に大切な深視力

距離の予測は、直接スコアに影響する大切な能力です。セカンド・ショットで距離を誤認しクラブ選択をまちがえると、せっかくグッド・ショットをしても、池やバンカーなどにつかまったり、OBにmなりかねません。また、アプローチやパッドなどでは、微妙な距離感が、ショットやストロークに影響を与えます。もちろん距離の予測力は、経験によって養われるものですが、そのペースとなるものは深視力です。

□スイングと攻め方を完璧にする視覚化

ティーショットでもアプローチショットでも、スイングの基本は一緒です。しかし、各状況に応じたショットを成功させるには、微妙にスイング・イメージを変えなければなりません。そのイメージを、できるだけ理想的に描くのが、視覚化の能力です。また、コースの攻め方にも、視覚化が必要です。ティーショット、セカンド、アプローチを、どこにどんなショットで行うかを、事前にイメージングしておかなければなりません。

□コントロールの正確さに欠かせない視覚集中力

連続2ホールでホールインワン記録した人は、世界で19人いるそうですが、それは奇跡。ホールインワンの確率は一説によれば4万分の一。ゴルフボールをコントロールしようなどと思うこと自体不遇と思うべき数字です。しかし、心構えは不遇であるべきです。漠然とあの辺りにと思うのではなく、具体的に松の木の右脇3メートルと目標を定めます。目標を小さくすることで視覚集中力が増し、より正確なショットが生まれます。

□傾斜の読みを正確にするには乱視を治す

コース上はティーグラウンド以外、すべて多少なりと傾斜しています。ティーショットやセカンドショットで、目標地点の傾斜を読み違えると、思わぬ場所にボールが転がります。また、グリーンの傾斜やアンジュレーションを把握することも大切。傾斜の読みをまちがえれば、ボールはピンから遠ざかります。ライやグリーンの傾斜、アンジュレーションは、乱視があると平らに見える場合があるので、必ず矯正しなければなりません。

□スイング中のバランス維持に必要な周辺視力

ゴルフのスイングは、背骨を軸にした回転運動で、スイング中の軸の固定が、ショットの正確さを生み出します。たとえわずかでも、軸が前後左右にブレたり、上下に動いたりすれば、ダブリ、トップ、シャンクなどが起こりかねません。軸の固定をするには、ヘッドアップを防いだり、スイング動作を整えることが大切ですが、周辺視力も少なからず回転運動中のバランス維持に影響していると思われます。

■ゴルフと目

ゴルフは錯覚に満ちあふれている

山間部のゴルフ場で、極端な打ちおろしのショート・ホール。距離は150ヤード。天気は快晴無風。視界はかなりよい。こんなとき、つい番手をまちがえてしまうことがあります。打ちおろしなので10ヤード差し引き、7番140ヤードとすべきところ、非常に近く見え、8番でショートなどとなりかねません。こんなミス・ショットが起こるのは、眼の錯覚からです。視野の下方にあるものは近く見え、視野の上方にあるものは遠く見えます。また、視界がよいと目標が近く見えます。つまり逆に、霧や雨で視界が悪いとき、打ち上げでグリーンが視野の上方にあるときは、実際の距離より遠く見えるものです。それから、池やバンカー越しのアプローチの場合、距離は実際より長く見えます。方向の感覚に関しては、まわりの風景によって狂わされることがあるので、必ず真後ろからボールを見てアドレスする習慣をつけなければなりません。

4)スキー:

 スキー競技と一口にいってもその種類は多く、滑降、大回転、回転のアルペンスキー、距離、ジャンプ、複合のノルディックスキー、モーグルなどがあります。とくにすぐれたスポーツビジョンを必要とするのは、スピード系のアルペン三種目とジャンプ、モーグルでしょう。「静止視力」の重要度が高いのは、スキーでは「コントラスト感度」が視覚情報を得るための基礎的な力となるからです。目標は動かなくても、自分が高速で移動するので、「動体視力」は欠かせません。すばやい「眼球運動」と「瞬間視」により旗門を確認し、「深視力」によって旗門の位置や自分と旗門との距離感をキャッチすることも大切です。スキーの視機能レベルを5段階で表示すると ①.静止視力=5 ②.動体視力=5 ③.眼球運動=5 ④.焦点調節/輻輳・開散=3 ⑤.深視力=5 ⑥.瞬間視=5 ⑦.眼と手・足の協調性=5 ⑧.周辺視力=5 ⑨.視覚化能力=5 ⑩.視覚集中力=5 であります。

□雪面状況を正確にキャッチするための静止視力

晴天の朝夕は、斜光線によって雪面の凹凸がわかりますが、日中、霧中、降雪中は影ができないので、凸と凹のほんのわずかなコントラストの差により、雪面状況を判断しなければなりません。そんなとき重要なのが、「静止視力」です。一般的には静止視力がよいほど、コントラスト感度は高まります。雪面状況が正確につかめないと、エッジングやストック操作が遅れ、タイム・ロスをしたり、ときには転倒することもあるでしょう。

□コース取りの瞬間的な選択に欠かせない動体視力

目前の旗門に対して、どういう角度で通過するか、次のコブをどう超えるかなど、アルペンスキーでは、次々にあえあわれる旗門や雪面状況に、どのようなコース取りをして対処するかが、タイムを縮める重要な要素となります。旗門やコブへの対応は、止まっている状態なら静止視力がよいだけで十分ですが、時速100㎞前後で疾走しながら旗門や雪面状況を見きわめるには、すぐれた動体視力を必要とします。

□眼球運動と瞬間視がスキー操作のタイミングを決める

とくにアルペン三種目では、旗門、斜面状況、木やネットなどの障害物を瞬時に見て必要な映像情報をインプットし、エッジング、ターン、ストックワークなどで対応しなければなりません。このとき必要とされるのは、いろいろな目標を次々に中心視野でとらえていく眼球運動であり、瞬間的に見える映像から、多くの必要情報をキャッチする瞬間視の能力です。眼球運動だけを頼りにすると、めまぐるしく接近する旗門や斜面状況に対応が遅れがちになることがあるでしょう。ソフトフォーカスで周辺視を行い、できるだけ広い範囲の映像情報を意識的にキャッチし、スキー操作に生かさなければならないこともあるはずです。また、周辺視により、身体バランスがよくなることもあるのです。

□ストックワークを的確にする眼と手の協調性

スキーのレベルは、ストックワークでわかるといわれています。上級者ほど、斜面に応じた的確デシャープなストック操作を行うことができます。次のターンの先行動作となるストックワークの確実性は、正確に眼で斜面状況をとらえ、その状況に応じてすばやく手で反応できるかどうかにかかっています。つまり、眼と手の協調性が、この技術を支えているといえるでしょう。

■スキーと眼・・・・・

ビギナーはは顔を上げると楽に滑れる。

ビギナーのフォームは、いずれもこのようでです。へっぴり腰、上体が前かがみ、視線はすぐ下。このようなフォームは、正しいエッジングができないだけでなく、視機能にも悪い影響を与えます。上体が前かがみとなり視線がすぐ下を向くと、スピード感が倍増します。近い景色はスピード感を強調する働きがあるからです。時速100㎞のゴーカートは、ふつうのクルマの時速200㎞ぐらいのスピードに感じるといわれるのは、そのためです。大したスピードも出ていないのに、スピードが出すぎたとカンちがいし、恐怖感から正しいスキー操作ができなくなるのが、ビギナーの欠点です。上体を上げて、少なくとも5,6m先を見るようにしましょう。すると、スピードはあまり感じなくなり、次々にあらわれる雪面状況にも、余裕をもって対処することができるようになります。

1).卓球

 卓球は、低いレベルでは運動量が少なく、眼もあまり酷使しない親しみやすいスポーツです。しかし、ハイレベルでは、瞬発力と持久力の両方が必要で、あらゆる視機能を使い切らなければならないタフなスポーツといえるでしょう。高速でさまざまな回転をしながら移動するボールを、終始眼で追い続けるためには、「動体視力」「眼球運動」の高い能力を必要とします。ボールとの距離感、エッジ、ネット、相手の位置関係などを正確に知るには、「深視力」が欠かせません。そしてボールをヒットする寸前に、テーブルの位置、相手のポジションなどを一瞬のうちに確認するのは「瞬間視」の仕事になります。卓球の視機能レベルを5段階で表示すると ①.静止視力=5 ②.動体視力=5 ③.眼球運動=5 ④.焦点調節/輻輳・開散=5 ⑤.深視力=5 ⑥.瞬間視=5 ⑦.眼と手・足の協調性=5 ⑧.周辺視力=5 ⑨.視覚化能力=5 ⑩.視覚集中力=5 であります。

□正確なレシーブに必要な動体視力

トッププレイヤーになると、相手の打ったボールの回転が、ボールのマークによってわかるといわれます。それだけ的確にボールを眼でとらえているからこそ、正確なレシーブができるわけです。高速で動くボールのコースや回転を見きわめる能力は、動体視力です。卓球では、接近してくるボールを見きわめるKVA動体視力は、当然必要とされますが、ストロークは体の脇で行うことが多いので、DVA動体視力も大切です。

KVA動体視力:

目標が眼に向かって直接的に近づいてくる動き

DVA動体視力

目標が眼の前を横切る動き

□サービスの種類を見分けるための瞬間視

サービス・レシーブで、悲惨な目にあうことがあります。くり出される変化球サービスの回転方向がわからず、レシーブ位置やのラケットの角度をまちがえてしまうのです。どんな回転のボールが来るかは、サービスのフォームでわかります。上級者になると、フォームを見ても判断しにくくなりますが、そのヒントは必ずフォームに隠されているものです。それも瞬間的に眼でとらえ、回転を予測するには、瞬間視の能力を必要とします。

□ラリーに負けないタフな眼を支える眼球運動

ラリーだけを続ける競技での最高記録は、1分間に162回だそうです。ゲームでは、それほど速く、長く続くラリーはありませんが、高速ボールが何回も行き交うことは、しばしばあります。そんなとき、少しでもボールから眼が離れれば、ミスの可能性が高くなります。何回も何回も続くラリーで、ボールから眼を離さず、インパクトの瞬間もボールを見続けるタフな視機能は、眼球運動の能力の高さによって裏付けられます。

□意外性のある攻撃に対応するための眼と手・足の協調性

サービスはもとより、すべてのストロークは、相手のいない場所、レシーブしにくい場所に打つのが普通です。そこでレシーブ側は、常に相手の位置やフォームから、コースや球種を予測して対応しますが、その予測を裏切る攻撃が、しばしばなされます。たとえばストレートと見せかけて、インパクトの瞬間に手首を使ってクロスを攻める。こんな意外な攻撃に対処するには、眼と手・足の協調性が必要です。

18).体操

 体操にはさまざまな種目があり、個々の種目で必要とされるスポーツビジョンは、多少異なりますが、全体的にいえば、かなり多くの高度なスポーツビジョンが求められるスポーツといえるでしょう。たとえば、空中での身体バランスを整える必要のある種目では、高レベルの「深視力」「周辺視力」の能力が必要とされます。また、あらゆる種目の着地については、「瞬間視」の能力が、重要視されるものと思われます。瞬間的に見える着地目標の映像情報をもとに、着地動作に入る必要があるからです。そして、「眼と手・足の協調性」や「視覚化」は、あらゆる種目、あらゆる技に求められるスポーツビジョンです。体操の視機能レベルを5段階で表示すると ①.静止視力=1 ②.動体視力=3 ③.眼球運動=3 ④.焦点調節/輻輳・開散=3 ⑤.深視力=5 ⑥.瞬間視=5 ⑦.眼と手・足の協調性=5 ⑧.周辺視力=5 ⑨.視覚化能力=5 ⑩.視覚集中力=5 であります。

□バランス運動に欠かせない深視力

空間動作で身体バランスを整えるためには、動作中に、鉄棒、床、マット、平均台などの器械との距離感や位置関係を、正確に見きわめなければなりません。バランス感覚は、内耳の三半規管によって保たれますが、視覚情報もバランス維持のための重要な情報源として利用されているのです。深視力の能力のレベルが低いと、不確かな映像情報を頼りにして、バランス調整をしなければならなくなってしまいます。

□ムーンサルトには視覚化が不可欠

1972年、ミュンヘン五輪で塚原選手が鉄棒で披露したムーンサルトは、世界をアッといわせました。各種の回転系の技を複雑におりまぜたこの技は、何度見ても何がどうなっているのかわからないほどでした。このような複雑な技を、2秒足らずの空中動作で完璧にこなすためには、視覚化の助けを借りなければなりません。また、ムーンサルトに限らず体操競技では、試技の前に十分に理想的な動作をイメージしておくこうが大切です。

14).アイスホッケー 

 みずからかなりのスピードで移動し、サッカーなどのボールゲームに似た要素が多く、しかも高速で飛び交うパックを眼で追わなければならないアイスホッケーはスポーツビジョンのあらゆる能力を、高いレベルで必要とします。ディフェンスもオフェンスも、高速で移動するパックを眼で追い見きわめるには、当然「動体視力」「眼球運動」が欠かせません。また、パックをスティックで正確にレシーブしたり、インパクトしたりするには、「深視力」を働かせます。そして、ディフェンスの位置関係を見て、パスを通したりシュートをしたりするときには、「瞬間視」や「周辺視力」の能力が問題となるでしょう。アイスホッケーの視機能レベルを5段階で表示すると ①.静止視力=4 ②.動体視力=5 ③.眼球運動=5 ④.焦点調節/輻輳・開散=5 ⑤.深視力=5 ⑥.瞬間視=5 ⑦.眼と手・足の協調性=5 ⑧.周辺視力=3 ⑨.視覚化能力=3 ⑩.視覚集中力=5 であります。

 □パックを眼でとらえ続けるための眼球運動

ゲーム中、高速であちこちに移動するパックを、正確に視野の中心でとらえ続けるためには、首を動かして見るのでは間に合いません。眼球をすばやく動かし、パックを追うようにします。ゲーム中パックから眼を離さないことは、オフェンス、ディフェンスにかかわらず、すべてのプレイヤーの基本です。この基本から、あらゆるスーパープレーが生み出されるのです。

□ディフェンスをかわすために欠かせない深視力

同じコートに敵味方が入り乱れるホッケーのような混戦ゲームでは、敵や味方との距離感の正確な把握が、プレーの基本になります。少しでも有利なオフェンス・ポジションを得て、効果的なパス、シュートを行うために、あるいは少しでも効率的なディフェンス・ポジションを得るために、常に敵や味方との距離感や位置関係に注意しなければなりません。深視力は、そのポジショニングに、欠かせない視機能です。

□ダイレクトシュートに必要な動体視力

サイドからのゴール前に出されたパスを、センターに突っ込んだ味方が受けて、ダイレクトシュート。こんなシーンをよく見かけますが、このときシューターは、一部パックを止めてからシュートしたのでは、ディフェンスにチェックされ、ゴールキーパーにはシュートコースを読まれやすくなります。動体視力をフルに活用し、すばやいパスを正確にとらえ、ダイレクトインパクトすることが、非常に効果的なシュートとなるのです。

□キーパーはゲーム中一瞬たりともパックから眼を離すことができないので、高いレベルの眼球運動が必要です。放たれるシュートに対しては、動体視力、眼球運動、深視力によって、そのコースやスピードを見きわめブロックします。また、敵のポジションを一瞬見ただけで攻撃パターンを予測するためには、瞬間視の能力が求められるでしょう。そして、これらのスポーツビジョンを最大限に発揮するためには、視覚集中力が重要になります。